ウサギの歯は何本あるか知っていますか?

正解は、28本(切歯:前歯6本、臼歯:奥歯22本)!

この28本の歯はすべて伸び続ける歯(常生歯)になります。


今回は臼歯(奥歯)の不正咬合についてご説明します。

切歯、臼歯ともに正常ならば上下の歯をすり合わせる動きにより伸びた歯は削れていき、正しい状態で維持されます。

しかしいろいろな原因により、うまく上下の歯が削れないと不正咬合になります。

原因は、ウサギの小型化、栄養的な問題、遺伝などもあるのですが、

最も重要な原因は不適切な食餌(牧草を食べない、牧草の量が少ない)です!

不正咬合になると、伸びた歯が尖ることで舌や頬の粘膜を傷つけたり、食餌をとれなくなってしまいます。食欲低下の他の症状としては口をくちゃくちゃする、口を気にする動作をする、よだれが増えるなどもあります。

伸びすぎてしまった歯は自然に治ることはないので、切る、削るなどの治療が必要になります。

切歯(前歯)の不正咬合の場合は無麻酔でも処置できますが、臼歯の不正咬合の処置は基本的には麻酔が必要になり、またある程度経験がないとできない処置でもあります。


当院ではウサギの不正咬合の処置を行っていますので、気になる方はご相談ください。

また普段の診察の際にも口腔内(奥歯)のチェックを行っていますのでお申し付けください。


↓伸びすぎた臼歯が尖り、下の粘膜に刺さっているようす(当院で撮影)

➀前から見ると、歯が尖って鋭くなり
舌の粘膜にあたっているのがわかります
②舌の粘膜が切れているのが見えます。