ペットは私たちの大切な家族です。その健康を守るためには、さまざまな病気についての知識が必要です。その中でも腎臓病は特に重要です。

腎臓は体の中の老廃物を取り除く大切な臓器で、健康を保つために欠かせません。

この記事では、犬や猫の腎臓病、特に糸球体疾患(しきゅうたいしっかん)とアミロイドーシスについて詳しく説明します。

これらの病気の症状や原因、診断方法について学ぶことで、大切なペットの健康を守りましょう。

糸球体疾患とは?

糸球体とは、腎臓の中にある小さなフィルターのような部分で、血液をきれいにする役割を持っています。糸球体疾患は、このフィルターが傷ついたり、機能しなくなったりする病気です。

主な症状には、尿にたんぱく質が混じる「蛋白尿」や、むくみなどがあります。この病気が進行すると、腎臓の機能が低下し、体の老廃物を排出できなくなります。早期に発見し、適切に治療することが大切です。

アミロイドーシスとは?

アミロイドーシスは、アミロイドという異常なたんぱく質が体の中にたまってしまう病気です。稀な病気ではありますが、腎臓にアミロイドがたまると、糸球体の機能が妨げられ、腎臓病を引き起こします。

この病気もまた、尿にたんぱく質が混じる症状を引き起こし、腎機能の低下をもたらします。アミロイドーシスは進行が早いため、早期の診断と治療が非常に重要です。

犬や猫における糸球体疾患とアミロイドーシスの原因

糸球体疾患とアミロイドーシスの原因はさまざまです。

遺伝的要因が大きな役割を果たすことがありますが、環境的な要因や他の病気から続発することもあります。

例えば、慢性的な感染症や炎症性疾患が原因となることがあります。飼い主が注意深く観察し、異常を感じたら早めに動物病院で診察を受けることが大切です。

診断方法

腎臓病の診断には、いくつかの方法があります。

動物病院では、まず尿検査を行い、たんぱく質の有無を確認します。次に血液検査で腎臓の機能を評価し、必要に応じて腎生検を行うこともあります。

腎生検では、腎臓の組織を取り出して詳しく調べることで、正確な診断を行います。

まとめ

糸球体疾患とアミロイドーシスは、早期に発見し、適切に治療することが重要です。

定期的な健康チェックや日常的なケアを行うことで、愛するペットの健康をしっかりと維持することができます。ペットの健康を最優先に考え、幸せな生活を提供してあげましょう。

もし、ペットの健康に関して心配なことや疑問がありましたら、ぜひ当院にご相談ください。当院では、経験豊富な獣医師が最新の設備と知識で、ペットの健康をサポートします。

参考文献

・代田欣二(麻布大学名誉教授). 糸球体疾患・アミロイドーシス. 動物臨床医学 Journal of Animal Clinical Medicine , Vol. 32, No. 2, 2023

https://www.jstage.jst.go.jp/article/dobutsurinshoigaku/32/2/32_34/_pdf/-char/ja, (2024-07-27).