1. ステロイドとは?犬に使われる理由
ステロイド(副腎皮質ホルモン)は、犬の治療でよく使われる薬のひとつで、強い抗炎症作用と免疫抑制作用があります。
特にアレルギー性皮膚炎、関節炎、自己免疫疾患など、炎症や過剰な免疫反応による病気に対して高い効果を発揮します。
2. 犬にステロイドを使うメリット
• 症状の即効的な緩和(かゆみ、腫れ、痛みなど)
• 生活の質(QOL)の向上
• 炎症の悪化や病気の進行を防ぐ
• 他の治療法が効かない場合にも効果が見込める
特につらい症状が出ているときには、短期間の使用で大きな改善が期待できる点が最大のメリットです。
3. よく見られる副作用とその対応
ステロイドを使用した際に、比較的よく見られる副作用としては以下があります:
• 食欲の増加
• 水をたくさん飲む(多飲)・おしっこが増える(多尿)
これらは使用初期に多く見られますが、体が慣れてくると次第に落ち着いてくることが一般的です。
4. 長期投与で注意すべき副作用と「長期」の定義
■ 長期投与とは?
獣医療においての「長期投与」は、数週間以上継続してステロイドを使用することを指します。
具体的には、3週間〜1ヶ月以上継続的に使う場合には副作用への注意が必要とされています。
■ 長期投与で起こり得る副作用(※高用量・長期使用時)
• 肝機能への負担
• 皮膚の薄化、毛の脱落
• 筋肉の萎縮
• 感染症への抵抗力低下(免疫抑制)
• クッシング症候群のリスク
とはいえ、短期間・低用量での使用では、これらの副作用はほとんど見られません。
当院でも、できる限り**「最小限の量・最短の期間」での使用**を心がけています。
5. ステロイド使用時の注意点と飼い主様にできること
• 薬は急にやめないこと(必ず獣医師の指示で徐々に減らす)
• 定期的な診察・血液検査で健康状態を確認
• 気になる症状や変化があればすぐに相談
飼い主様の観察と協力が、ステロイド治療の成功にとってとても重要です。
まとめ|犬のステロイド治療は「効果」と「安全性」のバランスが大切
ステロイドは、犬にとってつらい症状を和らげてくれる、とても頼りになる治療薬です。
副作用を気にしすぎて必要な治療を控えるよりも、正しく使い、安全に管理していくことが大切です。
ご不安な点や気になることがあれば、いつでも獣医師にご相談ください。