こんにちは!今日は猫の健康に関するお話をします。

皆さんの大切なペットである猫ちゃんたちも、私たちと同じように病気になることがあります。

今回は、血液細胞が癌化する病気「骨髄腫関連疾患」についてわかりやすく説明します。 猫ちゃんの健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。

骨髄腫関連疾患ってなに?

骨髄腫関連疾患(こつずいしゅかんれんしっかん)とは、骨髄にある細胞が異常に増えてしまう病気のことです。

骨髄は血を作る工場のような場所で、ここがうまく働かなくなると、猫ちゃんは貧血(ひんけつ)や他の健康問題に悩まされることがあります。

この病気は、特に年をとった猫ちゃんに多く見られますが、若い猫ちゃんでも発症する可能性があります。 骨髄腫関連疾患は複数の種類があり、それぞれの症状や治療法が異なるため、早期の発見と適切な治療が重要です。

骨髄腫関連疾患の症状

骨髄腫関連疾患になると、猫ちゃんには次のような症状が出ることがあります。

  • 貧血(ひんけつ):猫ちゃんが元気がなく、すぐに疲れてしまいます。運動を嫌がるようになることもあります。
  • 体重減少:猫ちゃんが痩せてしまいます。食事の量が減ったり、食べても体重が増えないことがあります。
  • 食欲不振:ご飯を食べたがらなくなります。お気に入りの食べ物にも興味を示さないことがあります。
  • 脱毛や皮膚の問題:毛が抜けたり、かゆがったりします。皮膚に赤みやかさぶたができることもあります。

これらの症状は、他の病気でも見られることがあるため、早めに動物病院で診察を受けることが大切です。

診断と治療

この病気を診断するためには、獣医さんが骨髄の検査を行います。

検査では、骨髄から細胞を採取し、その細胞の状態を詳しく調べます。

もし骨髄腫関連疾患と診断された場合、治療として以下のような薬(抗がん剤)が使われることがあります。

  • メルファランやクロラムブシル:これらの薬で異常な細胞を抑えることができます。
  • プレドニゾロン:炎症を抑え、免疫系をサポートします。

治療は長期間にわたることが多いですが、定期的な検査と適切なケアで猫ちゃんの生活の質を維持することが可能です。

まとめ

猫ちゃんの健康を守るためには、早期発見と適切な治療が重要です。

もしも猫ちゃんが元気がない、食欲がない、体重が減ったなどの症状が見られたら、早めに動物病院に相談してください。

骨髄腫関連疾患が疑われる場合には、専門的な二次診療施設へ紹介する可能性もありますが、猫ちゃんが健康で幸せに過ごせるよう、私たちが全力でサポートいたします。ぜひ一度、猫ちゃんの健康チェックにお越しください。

ご来院を心よりお待ちしております!

参考文献

・諏訪晃久(すわ動物病院). 猫の骨髄腫関連疾患の3例. 動物臨床医学 Journal of Animal Clinical Medicine , Vol. 32, No. 2, 2023

https://www.jstage.jst.go.jp/article/dobutsurinshoigaku/32/2/32_50/_pdf/-char/ja, (2024-07-27).