はじめに

モルモット(ギニーピッグ)は愛らしいペットとして多くの家庭で飼われていますが、その健康管理は飼い主にとって重要です。
モルモットには特有の病気がいくつかあり、早期発見と適切な治療が必要です。
以下に、モルモットによくある病気とその対策について詳しく説明します。

1. ビタミンC欠乏症

原因と症状
モルモットは体内でビタミンCを合成できないため、食事から十分な量を摂取する必要があります。
しばしば無症状ですが、ビタミンCが不足すると、食欲不振、軽度の結膜炎、関節痛、内出血などの症状が現れます。
最悪の場合、死に至ることもあります。

対策
モルモットの食事には、ビタミンCが豊富に含まれた野菜や果物を加えることが重要です。
特に、赤ピーマン、ブロッコリー、キウイなどが効果的です。また、ビタミンCサプリメントを使用することも推奨されます。
毎日の食事にビタミンCを追加することで、この病気を予防できます。

2. 消化管うっ滞・鼓張症

原因と症状
うっ滞とは何らかの原因によって腸の動きが悪くなってしまうことをいいます。
それによって、消化管にガスが溜まり、パンパンになってしまう状態のことを鼓張症といいます。
消化管うっ滞は痛み、食欲低下を示す全ての疾患に続発します。
歯の病気やストレス、運動不足などが良くある原因です。

食欲不振や排便の減少あるいは停止、歯ぎしり、腹部が張るなどの症状が見られます。

対策
高品質な牧草を常に与え、適度な量のペレットや新鮮な野菜を追加することで消化器系の健康を維持します。また、突然の食事変更を避け、ストレスを最小限に抑える環境を整えることが重要です。

3. 歯の過成長

原因と症状
モルモットの歯は一生伸び続けるため、適切に摩耗しないと過成長します。これは痛みや食欲不振を引き起こし、口腔内に傷を作ることがあります。
つまり、

歯が自分の口の中に刺さる→口を開けると痛いから硬い牧草を食べない→硬い牧草を食べないから歯が削られず伸びる→歯が自分の口の中に刺さる

という悪循環を起こします。

対策
野菜のあげすぎにならないように常に気をつける必要があります。また、牧草を与えることを心がけましょう。
モルモットに木の枝や咀嚼用のおもちゃを提供して、自然に歯を削る機会を増やします。また、定期的動物病院で歯の状態を確認してもらいましょう。

4. 尿路結石症

2歳半から高齢で多発します。
症状
血尿、頻尿、排尿痛などが見られます。
抗生剤や止血剤を使って治療します。
しかし、あまりにも大きい場合は手術で取り除かなければなりません。
また、再発することが非常に多い病気です。

また、尿路のどこにできるかによっても治療方法は変わってゆきます。
腎結石:水腎症といって、腎臓が詰まって膨れ上がらない限りは経過観察となることが多いです。膀胱結石:抗生剤や止血剤が効かなければ手術することがあります。
尿道結石:これら3つの中で最も予後が悪い疾患です。
また、尿路のどこにできるかによっても治療方法は変わってゆきます。
腎結石:水腎症といって、腎臓が詰まって膨れ上がらない限りは経過観察となることが多いです。膀胱結石:抗生剤や止血剤が効かなければ手術することがあります。
尿道結石:これら3つの中で最も予後が悪い疾患です。
精嚢腺結石:筆者は精嚢腺に結石が出るのを見たことはありませんが、まれに存在するとされています。

5. 寄生虫感染

原因と症状
ノミやダニなどの外部寄生虫や、回虫などの内部寄生虫がモルモットに感染することがあります。痒み、脱毛、体重減少、下痢などの症状が現れます。

対策
定期的なグルーミングと住環境の清掃が予防に効果的です。
また、外部寄生虫の予防薬を使用し、内部寄生虫の場合は獣医による適切な治療を受けることが必要です。

まとめ

モルモットの健康を守るためには、定期的な獣医の診察と適切な食事管理、清潔な住環境の維持が不可欠です。
モルモットに特有の病気を理解し、早期に対応することで、彼らの健康と長寿をサポートできます。
飼い主としての責任を果たし、モルモットとの幸せな生活を楽しむために、日々のケアを怠らないよう心がけましょう。

このように、モルモットに関する健康情報を把握し、予防策を講じることで、彼らの病気を未然に防ぐことができます。
常に注意深く観察し、少しでも異常を感じた場合は早急に対応することが、モルモットの健康維持において最も重要です。